エアコンは嫌いです

都内某大学に通う文系大学生のメモ。

今週のお題「2016年上半期」

2016年も残すところあと半分。

信じられない。2015年から2016年になったときも信じられなかった。

2016年、一文字で表すと「初」。まだ終わってないけど、12月31日にも同じことを言っていると思う。

1月、初めての彼氏。ついでに付き合う前のどきどきも不安も初。これがわたしの2016年を「初」の年にしていると言っても過言ではない。同じサークルで3つ上のシティボーイ。ポパイにスナップされるべくオシャレとカメラに打ち込む普通の男の子。一緒にいて楽しいところを好きになり、12月から1月半ばにかけて色々もつれたが結局付き合うことに。周囲はかなり驚いていたが、一番驚いていたのはわたしだ。

このころ、1人暮らし2年目を目前に料理も始めた。

2月、初めてのアパレルバイト。と言ってもノルマもないしいわゆるブラックアパレルではないが。家の近くで飲食以外、という条件で探していて、ちょうどよく見つかった。時給は激安だが、ゴールがないから楽しく続けられている。

彼氏とのバレンタインデーも初。新宿の小田急で買ったチョコレートと手編みのスヌードをプレゼントした。晩ご飯にビーフストロガノフも作った。

コンタクトにもした。これも初めて。

3月、初めてのホワイトデー、追いコン。ペーパードリップセットをもらった。朝、時間に余裕を持って行動できるタイプではなく、残念ながら出番は少なめだけど、生活の質は確実に上がった。

4月、初めての目黒川。桜の量がえげつない。桜の波が襲いかかってくる。彼はカメラに夢中だったが、何かに夢中になっている彼を見るのも悪くない。その後彼の友人でわたしの先輩でもある方が内定をとったから祝っている、と連絡がきて合流。2人でいるときは、彼だけに、わたしを下の名前で呼んでもらっているのだが、普段知人の前だとわたしを名字で呼ぶ彼がその日から知人の前でもわたしを下の名前で呼ぶようになった。ものすごく嬉しかったし、未だにすこし照れてしまう。

5月、初めて親のなれそめを聞き、愛について語る。くそはずかしいなと思いながら、自分が生きることについて考え直した。

ついでに初めて彼とけんかした。理由はめちゃくちゃくだらなかったし、しなくていいけんかだった。しかし、あんなに怒りをぶつけても受け止めてくれたから、怒りっぽいわたしが子どもで、彼は大人なんだな、と精神年齢の差を感じた。

6月、家族へ初めてのプレゼント。うちの家族は父の日も母の日も特別なことをする文化がなかったため、意識したことがなかったが、バイト先で父の日にむけて打ち出しを行っていたから、自然と意識するようになった。東京は意外とちゃんとプレゼントをあげている子どもが多いらしい。弟の誕生日も近かったから、母の日父の日誕生日まとめて送った。バイト先で買った、それぞれに適すると思ったTシャツで、総額15,000円。お金のない学生にとっては結構な痛手だったが、母は泣いて喜び、父も弟も気に入ってくれたそうで、プレゼントも悪くないなと感じた。

上半期を通した「初」は、「死に対する大きな恐怖」だ。

人間関係をうまく構築できず、友達も少なければ、彼氏だってできたことがない。学校にもろくに行けないしバイトもサボる。片付けられない上に浪費家で、基本的に後先を考えない。自分は30手前で死んでもいいと思っていた。

しかし彼と出会って、付き合って、愛し愛される幸せを初めて知って、死ぬのが怖くなった。生きることが楽しい。彼との未来を想像すると、彼と結婚し子どもができて独り立ちして2人になって死んでいくことに希望や暖かな幸せを感じつつ、いつまでも時間が進まずに2人だけでいられたらいいのに、とも感じる。

彼との時間は永遠ではない。彼との別れが訪れるとき、それはどちらかが死ぬときだと思うのだが、そう考えると怖くてつらくて仕方ない。こんなことを考えるのだって、わたしにとっては初めてなのだ。

2016年上半期は、たくさんの初めてに戸惑っていた。

下半期にもたくさんの初めてがある。

2017年からは、2016年に体験した初めてに慣れていくのだろう。それまで生きていられればの話だが。